クリーンルームに必要な事とは?
クリーンルームは、定められた清浄度レベル以下に空気中浮遊塵埃が管理されています。なので、必要に応じて温度や湿度等を一定基準に制御された空間が特徴で、設備体勢に不可欠な要素が幾つか挙げられます。まず一つ目は、必要な清浄度を維持する高性能フィルターによって基準以上の循環風量と塵埃を取る事です。そして二つ目は、クリーンルーム内を陽圧にするOA供給設備や陽圧ダンパーで塵埃が外から侵入しないようにする事です。さらに三つ目は、塵埃の発生、付着、堆積を抑える構造として、断熱パネルやクリーンクロス張りを壁や天井に施したり、床には平滑な構造物を採用したりします。最後の四つ目は、人やワークから塵埃を持ち込まないよう、エアーシャワー・パスボックス等の設備を付ける事です。このように、必要に応じて制御精度をコントロールしたり、精密したり、一般温湿度制御用空調設備を設けたり、クリーンルームに適した環境造りが大事になります。
クリーンルームの基本的な造りとは?
多くのクリーンルームでは、900mm幅モジュールの壁パネル、天井パネル、コーナーパネルなどの断熱パネルから構成されています。断熱パネルは基本的に硬質ウレタンフォーム断熱材を使用しており、精密空調での断熱性に優れている他、目地コーキングで機密性を高め、平面が平滑で塵や埃も付着しにくく、最適な素材となっています。一般的なところでは、長尺塩ビシートを張り、R材を使用して壁と床との隅部にカーブを造り、塵埃が溜まりにくい便利構造に仕上げています。弊社では、既設の部屋を活かしながら、お客様一人一人のニーズに沿ってクリーンクロス張り等の施工も行っています。
クリーンルームにおけるクラスとは?
クリーンルームのクラスと言うのは清浄度の事で、一定の体積中の基準以上の塵埃数量で示されます。クラスの原本はアメリカ連邦規格Federal Standard209が採用されていましたが、現在は1993年改定のFed.Std209Eが最新版として用いられています。1フィート立方中に0.5ミクロン以上の微粒子が何個あるかでクラスを表します。クラス100とは、1フィート立方中に0.5ミクロン以上の微粒子が100個以下である事を表しています。1000個以下の場合はクラス1000、同様に10000個以下の場合はクラス10000と言います。この数字が小さい程、ゴミの無い空間と言う事になります。クラスは国際標準に適合し、ISO規格やJIS規格も制定されており、この場合は、1m³中に0.1μm以上の微粒子が対象です。