開放式プッシュプル型塗装ブース

金具製造メーカー N社の場合

導入経緯


左が施工前、右が施工後

塗装ブースがあるのだが、いまいち排気されていない。だが立体駐車場などの大物を扱うため、塗装するスペースを囲ってしまうこともできない。なんとか効率よく排気する方法はないだろうか。

施工概略

通常であれば、密閉式または囲い式のブースを使って局所排気する。しかし今回は製品が巨大なため、その移動にクレーンのような大型機械が必要になるので、上部・側部を開放し製品が移動するルートを確保する必要があった。
そこで、上部や側部を固定して囲う必要がなく効率よく排気できるプッシュプルを考えた。

まず、排気風量と捕捉面の距離などを元に計算を行い塗装ブースに対してどの程度の風量が出るプッシュファンがいいのか選定した。更に効率よく吸気・排気を行うため空気が逃げないようにブース形状を工夫。その後、実際にプッシュファンを置いてみて、必要風速がそれぞれの場所で満たされているか測った結果、問題ないと判断された。さらに塗装する大きさによって対応できるようにプッシュファンに固定車輪(キャスター)を取り付け、プッシュプルの間の距離を調節可能とした。

成果

十分な風量を確保でき、塗装カスや塗料の粒子をほとんど排気できるようになった。しかも、製品を囲う必要がないため、作業性も損なわれなかった。